呼吸を繰り返すたびに、
全身に猛烈の快感が走っていく!!
それは、いわゆる性的エクスタシーの類に
近い、肉体的快感だった、
空気が僕の鼻・口・喉・肺・血管・・・
すべての器官を愛撫しながら巡って行った。
それは、呼吸のたびに、
何度でも再現された!
驚く暇もなく
僕は呼吸の快楽に夢中に
なっていた、
そして、
目から出る涙は
僕の何かを浄化していた。
(いったいどれくらいの涙を流したのだろうか・・)
なんという恍惚感、多幸感、安心感 浄福感なんだろう!
それは間違いなく、
いままでの人生でもっとも強烈なエクスタシーだった。
僕はなんとかこの状態をキープできるよう意識した、
<<何の迷いもなく、このまま永遠に入りたいと思った>>
しかし、
そうはうまくいかず・・・
徐々にそれは醒めてきて、
素の精神が顔を出し始めてきた、
それらの感覚は、
ゆっくりとフェードアウトして・・・
気付くと、
周りの風景が色彩が重くなり、
肉体に制限された重たい意識がボンヤリと戻ってきた。
・・・、
間違いなく、いつものエゴや欲をもった
自分に戻っていた。
そうして僕の無我状態のような出来事は
終わった。
まず残念に思ったのは、
すべてへの愛と感謝に満ちた精
神が
神が
普通に戻ってしまったことだった。
たしかにその時、
あのキラキラ輝いていた何気ない日常の
素晴らしさを痛感した・・・
僕はその心の持ちようを知った、
でも・・・しかしそれは戻っていた、
残っていたのは、
確かに、そう思ったという・・・
<<本当の深い自分は、そう思ってるんだ、>>
という「記憶」だけだった。
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