それから一連の創造のまとめがくる。人々が混乱に引き込まれていくのはこのあたりからだ。はじめにいた創造主が本筋から消え、人類の前に、主なる神(ヘブライ語で言う、エホバ エロヒム)が姿をあらわす。この存在は、実はアダム人種の一人であり、宇宙船から地球に降り立って、植民地を作っていたのだ。このアダム人種の人々は、初回地球に訪問した際、彼らの人種の女性を同乗させていなかった。
創造主ではなく、この「主」が、イヴを物語に登場させたのだ。主は言った。アダム人種の男達は、仲間を必要としていると(創世記第2章18節)。それから主は、人を深く眠らせ、そのあばら骨からイヴを造った(創世記第2章21、22)。創造主は、宇宙のいたるところに人を誕生させることが出来たのだが、決して男のあばら骨から女を作ってそれを行っていたわけではない。
イヴ人種は、地球のもっとも高等な生命体であった。サルではない。しかし、神が創造した人でもなかった。
続いてアダムとイヴとリンゴの物語がはじまる(創世記第3章1-7節)。神の子アダム人種が女を責めたとき、女はヘビのせいにした。哀れなヘビは、誰の責任にもできなかった、というあの話である。
神が創造したアダム人種の純血種のうちのどれかが、動物と交わってしまったのだ。男が、女と交わっても、なんら神の法を犯すことではない。ただしその女が同じ種だった場合の話である。アダムは、「リンゴを食べたこと」で法を犯したのではない。「不適切なリンゴを食べた」ことによるのである。
神はあらゆる生物を、独自の種として創造された(創世記第1章第11、12節と21、22節)。しかし、一部の人種は、地球上の動物と交わり、混血人種になってしまった。
このときから、人は人間(ヒューマン)となった。イヴはカインとアベルを産んだ。イヴは創造主が誰なのか知らなかった。だから「私は主によって、一人の人を得た」(創世記第4章第1節)と言ったのだ。自分の夫であるアダム人を神だと思っていたのだ。
カインがアベルを殺したのは、母系の動物的性質が発現したことによる。殺しを覚えた人類は、今では核や水爆で何千もの人々を一瞬の内に消し去ることも出来るまでになってしまった。これが、地球人がヒューマンと呼ばれるようになった由来、それは当時神の子アダム人種が、百獣の王であるトラを「ヒュー」と呼んでいたことから来ている。
現在地球上に存在するほとんどの人々は、神が創造したアダム人種と、動物種イヴとの混血児なのだ。だから、世俗的で、愚かで、動物的な肉体を持ちながらも、神に創造されたときのままの体も内在しているのである。
実に何千年もの間、この地球の混血の人々を、純血アダム人種たちは、観察し続けてきた。
『7つの光の評議会』
ジョージ・W・ヴァン・タッセル著
(西村理 訳)
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