2002年6月、ちょうど日韓共同のワールド・カップサッカーが、開催された年。私は時を同じくして、6月から10月までの4ヵ月間、当時、高田馬場にあった「法政大学エクステンション・カレッジ」に通っていました。
それは国が大学に委託して行われる「再就職支援講座」のひとつで、4つの科があり、私は「管理職プロフェッショナル科」を専攻。マネジメントに必要なビジネスを学んだのです。総勢100名ぐらいの受講生がいたでしょうか。全員失業者です。
年齢的には20代から60代まで、リストラや早期希望退職者、定年退職者、自己都合による退職者など様々。そのうえ、職種も年齢も職歴も異なります。普段ではなかなか味わえない世界を経験しました。
さて、再就職支援講座は「人生設計シート」の作成からスタートしました。用意された質問に次々答えながら、これまで何をやってきたのか、過去を振り返り、自分の資質や能力を自己分析。そのあと、将来何をしたいのか、ビジョンは何かなど、未来設計を行っていきます。
シートのトップには、「人生の目標」と「仕事の目標」という欄があって、私は「人生の目標」として、「私の資質が世の中に100パーセント活かされ、世界が少しでも豊かに変化していくためのサポートをすること」。「仕事の目標」欄には、「あの人があんなに楽しく生きていると、サンプルになるような仕事をする。コーチとして大成している」と書き込みました。
なかなかたくましいでしょ。まあ、「運命が変わるほど、勉強しよう!」と紙に書いて、壁に貼ったりしていた時だから。というのも、この頃会社を辞め、プロのコーチになりたいと言ってもまだ習い始めて9ヶ月目でしょ。ましてやクライアントもいない。だから、「とにかく前だけ向いて頑張るんだ」と心に強く言い聞かせて、毎日を送っていたのです。
話は人生設計シートに戻りますが、2日目にはかなり具体的な目標を設定しました。駆け足でご紹介しますと、1年後、周りでコーチとして認められている。生活費もまかなわれている。2年後、コーチングとエッセイの本を出した。独立してセミナーを持っている。3年後、コーチングの指導をしている。トランスパーソナル心理学を勉強。飛んで6年後、海外にロングステイしている。「人生の意味」を探るセミナーを開催している。10年後、もう思い残すことがない。
うん、10年後、何をしていても、どんな仕事に就いていても、あるいは就いていなくても、後悔なく「アセンション」を迎えたいという想いを込めて。ちょうど2012年だったから。
(前田アキコ)
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