3次元意識で世界平和(後編)


earth.JPG天地はいつでもひっくり返る

前回の記事では、2次元をベースとした平面的な生き方は苦しいこと、そして3次元には相手の苦しみすら俯瞰する、思いやりという視点があることをお伝えしました。

その視点をもつことで、3次元にいながら2次元的に振る舞ってきた僕たちにとっては、小さなアセンションが起ると言ってもいいと思います。また、現在起きている地球上の争いや自然破壊も、実は僕たち一人ひとりがちょっとだけ3次元への理解を深めるだけで、嘘のように消滅してしまうのです。

3次元で世界平和を達成するためのキーポイントは、意外に思われるかも知れませんが、地球の形状にあります。地球がどんな形をしているか、知らない人はいないですよね? そう、地球は球の形をしています。実際は自転による遠心力が加わるため、赤道方向に多少膨らんでいるようですが、ほぼ球形であるという前提で話を進めたいと思います。

まず、地球の赤道上にあなたが立っているシーンを想像してみてください。赤道ですから、正午にはあなたの頭上に太陽がやってくるはずです。もし地球が球ではなく、2次元的に広がっているとしたら、人類はどこまでも水平な平面上に散らばって、太陽を拝むことになります。

しかし、実際の地球は球形であり立体ですから、3次元でなくては存在できません。球の面白いところは、表面に境目がないところです。境目のない同じ面の延長線上、例えば赤道部分に立つあなたのちょうど反対側にも、他の誰かが存在できるということです。

あなたから見て地球の反対側にいる人は、あなたとは全く違った体勢にあります。なんと、上下逆さまになり、上にはないはずの地面に足をつけ、下にはないはずの空に頭を向けて立っているのです。地球の直径を12,500kmとすると、あなたのたった12,500km先には、天地が逆さまになった世界があるということです。また、赤道にいるあなたから巨視的に北極点を見れば、直角方向を向いて立っている人の姿があるはずです。

これが平面方向に500~600km、例えば東京から京都や大阪、神戸までの距離がそれにあたりますが、この距離を移動しただけでは、逆さまの世界があるという実感には至らないでしょう。それでも、同じ横方向にもっとダイナミックに、地球の円周である約40,000kmを進めば、地球を一周して元いた場所に戻ります。しかも、元の場所から見れば、地球を一周する間に自らの体をも一回転させながらです。

もしあなたが地球一周の旅に出たら、この地球上をどのような体勢で移動するのか、改めて想像してみてください。地球儀を見ながらイメージするのもいいかも知れません。

すると、球の上では今立っている場所こそが、全てだと思えてきませんか? どのポイントからも、真っ直ぐ進めば戻るところは一つ。今立っている場所しかないからです。この地球には、もともと上下左右もなければ、始点も終点もないということです。

偉い人やダメな人がいるという上下の概念や、政治体制においての右翼、左翼といった主義の違いなどは、そもそも地球にないにもかかわらず、人間が持ち込んだ価値観にすぎないのです。国境なども、価値観の一つです。国境とは、心理的な壁が物質化されたものだからです。

違いがあっていい。そう地球は言っている

僕たちは、決まった日常を過ごしていると、習慣となった過去の枠組みで物ごとを考えがちです。しかし、航空機など乗り物の発達や情報技術の進化によって、地球に住む一人ひとりの距離は確実に近くなってきています。それは、地球が狭くなったという言い方もできるでしょう。現代の日本に生きる僕たちは、その気になればいつでも地球一周の旅くらい実行できてしまいます。

人間が繁栄する過程では、身分制度や上下関係、イデオロギーの違い、境界線といった古い価値観を必要とする時代がありましたが、それはむしろ未熟な人類を成育するための、保育器だったのかも知れません。古い価値観の奥底にある光に目を向ければ、2次元的な価値観が悪だと断じるよりも、それによる苦い経験があったからこそ、僕たちは人類は自由や愛の素晴らしさを知るようになったと気づくことができます。

ともあれ、あなたから見て逆さまや横向きに歩いている人が、実は何十億人もいる。それがこの地球の実体です。逆さまや横向きで歩く何十億人の人たちから見れば、あなたも僕も、同じように逆さまや横向きで歩く人なのです。2次元的な世界で言えば、逆さまに歩く人など許容できないはずです。しかし現実的な3次元の地球は、大らかに許容してくれているのです。

むしろ2次元では正しいと思われていたルールが、物理的な地球ではナンセンスで、全く通用しないということです。そう思えば、僕たち一人ひとりの価値観が違ったり、性別や年齢、肌の色が違うことなどあたりまえのことではないしょうか。

文明が発展したからこそ地球は狭くなり、僕たちは人間一人ひとりの多様性や、特徴を知ることができました。この次のステップは、地球がこれまで発揮してきた、違いを認め合うという許容の力を知り、人類のものにすることです。僕たちは、互いに違っていいのです。違っていいのですから、認めあえるはずです。

認めあえさえすれば、上下左右があることで起こる様々な葛藤も、乗りこえられるのではないでしょうか。そして認めあえたとき、地球人類は丸く収まり、ごく自然に世界平和が成されるのだと思います。それは何も難しいことではありません。僕たち一人ひとりが、3次元で生きていることに感謝し、お互いを思いやって過ごせばいいだけなのです。

P.S.
3月11日に発生しました、東日本大震災で亡くなられた方々に、哀悼の意を表します。また、被災された方々が一日も早く、生命本来の幸せを取り戻せますよう、心よりお祈り申し上げます。僕たちの一人ひとりが日本人であり、地球人です。そして宇宙生命であるという意識をもち、この地上を幸せが溢れる天国とすべく、力を合わせていきたいと思います。

ブラフマン・リー


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