アラン・コーエンさんからのメッセージ~すべての日本の友人たちへ(前編)


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先日の地震と津波がもたらした壊滅的な被害状況を知り私は気絶しそうな心境でした。そして私は、災害によって愛する人を失った方々、財産を失った方々、ビジネスで困難を抱えた方々、その他様々な困難を抱えた方々を想いました。
私は日々祈っています。アメリカや世界中の方々が既にそうであるように。日本に一日も早くやすらぎが戻り、復興するようにと。

あなたがたが健やかで幸せであるということは私たちにとって非常に大切なことであり、私たちは日本の一日もはやい復興を心に強く思い描き続けています。

あなた方がこの挑戦に満ちたときを乗り越えていくにあたり、私はあなた方を励まし希望を与え、あなた方がスムーズにプロセスを乗り越えるサポートとなるような見方を提案させていただきたいと思います。

まず、困難というものはいつも、私たちを助けてくれるような学びと洞察をもたらしてくれるものだということを思い出してみてください。アラビア語では「問題」という言葉は「違う角度からの見方」と訳されます。問題は私たちが人生をより高い視点から見るための招待状のようなものです。その問題をより広い視野でとらえ乗り越えられたとき、難易度が高ければ高いほど、あなた方はより強くなります。
人生におけるすべてのレッスンは究極的なところ、愛の存在、私たちがすでにもっている内なる力と美しさへと私たちをいざなってくれます。

災害はある意味人々の心を一つにしました。それは、その困難がなければきっと私たちが経験することのなかったものでしょう。困難があることで、私たちは必然的に私たちが本当に大切にするものを見直し、人生における優先順位を作り替えることになります。
アメリカでも2001年9月11日に起きたテロ攻撃によって、多くの人々が、ビジネスやお金、私たちを絶えず忙しくさせるたくさんのことよりも、家族や友人がいること、日々のささやかなことに感謝するようになりました。
人々は人生がいかに尊いものであるかということ、今この瞬間という美しさ、頭で考えるのではなく、内なる声とともにあることの大切さに気づきました。そして同時に物質的な物事は人生の精神的な要素ほどには大切なものではないと知りました。
容易なことにせよ困難なことにせよ、たとえそれがどんな経験であれ、あなたが真価を思い出すのを助け、本当の意味での幸福へと導いてくれるようなものであれば、経験する価値が充分にあります。不自由さは一過性のものです。成長は一生ものです。

私は仙台に住むアメリカの女性から一通のメールを受け取りました。そして、そのメールの中にはこのようなことが書かれていました。
「仙台の人々は、 ” 人々がお互いに助け合い生きていたあの頃のようだ ” といっていました。すべての人が協力し合っていて、もし誰かが使用できる水があることに気づいたら、彼らはすべての友人や隣人たちと分かち合っているんです」と。
そして、またこのようなことも書かれていました。
「震災後、仙台の夜にはしんと静まり返るような美しさが漂っていました。街灯が消え、人々はもう長い間仙台では見たことがないほどたくさんの光り輝く星を見ることが出来ました。おそらくあなたも、それぞれの方法で違うように夜空の星を見ることでしょう」と。

(つづく)
(翻訳 宇井のどか)


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