ノボ・カリプソ
訳:江口聖子
今月の数字を見ると、妙に「13」に目が行きます。思わずドキッとし、たじろいでしまう人も多いでしょう。「ああ、今年は”13″番目の年なんだ」と。西洋人は特に、「13」を不吉なナンバーだと感じます。
が、元々の発生からして、そもそも不吉である、というナンバー/パターンなど存在しません。ナンバー/パターンは、それぞれに異なるエネルギーと共振しているという、それだけのことです。ナンバー/パターンを、ピアノのキーであると想像してください。各キーは、一つひとつ、音符を表します。ひとつの音符には、和音、テンポ、旋律、フレーズが含まれます。音符は奏でられ、美しく調和したソナタや協奏曲を創りだします。が、音符たちは高いオクターブへと移行するのが常です。それゆえ、テンポを駆使してより偉大なソナタを奏でるのか、人生を通じて単音のみに依存するのか、選択することが必要となります。
これは、ナンバー/パターンの動きにも当てはまります。ナンバー/パターンを理解する最良の方法は、これらを一つひとつが互いに溶け合い、バランスを取りながら調和を見出し、より大きな素晴らしい楽譜を形成すべく上昇している、生きたバイブレーションとして見ることでしょう。
もう一つの見方は、生化学または微生物学の原理に反映させて考えることです。
分子や細胞の成長を見ると、その動きはその形状に依存しています。一つの形が別の形と融合し、新たな形状を形作ります。それは正に、ミスティカル数秘術が辿るのと同じプロセスです。神聖幾何学の様々な形状は、互いに結合し、寄り添い合い、結びつき、作用し合って、協同して働きます。互いを征服したり制圧したりといったことはありません。分子や細胞といった最小レベルの存在においても、それは同じです。そこには、協働があるのみです。
私たちの細胞と分子は、協力し合い、新たな構成単位を作るために、あるいはその形状にとって生存に最も適した場所を求めて、分裂します。変化は、それぞれの形状に応じて起こり、このプロセスを通して、累積的に変化が積み重なることで、進化が成し遂げられます。
「生存/存続(survival)」とは、「適者生存」による結果などでは決してなく、生命体がその形状に応じて、生存に最適な新しい場所を、満たしていくことができるかどうかによって決まります。どれが(あるいは誰が)”適者(適種)”なのかということよりも、このプロセスに適合する能力があるかどうか、ということの方が、ずっと重要なのです。
生命体を形作るために協働している細胞を見てみると、細胞たちがその生命体のための「指示書」を作っているのがわかります。これは「ブループリント」とも呼ばれます。私たちの細胞が協働しているのは、私たちが遺伝子とDNAに「指示書」を保持しているということです。
私たちは大宇宙の小宇宙であるがゆえ、ミスティカル数秘術では、個人に反映されたこの原理を解釈するということになります。つまり、この有機的肉体の内に存在するものは、「指示書」の指示に従って、協力することによって存在しているのだということを、常に心に留めておくということです。
私たちの「ブループリント」を作っているナンバー/パターンも同じことを行っています。もう一度最初に戻って、ナンバー/パターンを、和音、テンポ、旋律、フレーズを持つ音符だと考えてください。これらの要素が音符に含まれているということは、ナンバー/パターンにも同じ要素が同様に含まれていることになります。というのも、それぞれのナンバーには、対応する音があるからです。
一つひとつのナンバーが、テンポ、旋律、和音、フレーズを含んでいるならば、あるナンバーを不吉なものと見なすことなどできないはずです。なぜなら、生命と進化のプロセスが、それはあり得ないことをはっきり表しているからです。もし、あるナンバーが不吉なものになるとすれば、それはその生命体(人)が、「常にずっと、ネガティブなテンポと共振しよう」と決心したときのみです。もしそれが起これば、生命の音楽が奏でられることはありません。
2013年1月は、「7(1+2+1+3)」となるのが分かります。が、最も注目すべきは、「2013」が「6」となることです。「6」のエネルギーは、「2013」を足したものです。「2013」は、より高いオクターブである「6」で振動するには、どのように協働すればいいのか、その指南を与えてくれます。
「6」が表すのは、自然、家族、コミュニティ、人生の美、調和、バランス、正直さ、正義、そして平衡です。私たちがこの地球上で複製しようとしていること(顕現させようとしていること)は、これらの音符の中にあります。
「1-2013」は「7」となりますが、これは調査、分析、研究、探求の機会を与えてくれます。また、私たちが統一体「1=モナド」として、どのようにしたら「6」のポジティブなエネルギーの中に大きな変化を与えることができるか、ということについて熟考する機会を与えてもくれます。
ということは、2013年1月に私たちがすべきことは、何でしょう? 私たちには本来、他の全ての生命体と繋がる力が備わっています。それを強化することによって、互いに調和して生きていくことができるよう、自然やこの惑星の美ともっと相互に働きかけを行い、家族をより親密にし、コミュニティ内の繋がりを強め、ヒーリングの方法を開発し、自然療法を用いる。そういったことに対する新たな発見が可能となるよう、計画を立てることでしょう。
「13」は、古きものの死と新たな誕生を表すパターンです。これはプロセスの一部です。「2013」が教えているのは、古くなった物事は死すべきであり、そうすることで新たな物事が生じるのが可能となるのだということです。ここに複雑なことがあるとすれば、それは人々が「13/4」のエネルギーに生きて、旧来のやり方に飽くまでこだわり、新しい物事を迎え入れることを拒絶することでしょう。が、これもこのパターンの一部に過ぎません。
個人としての私たちは、思いやり、内包、帰属意識、一体感、集団意識を通して新たな物事を創造するために、変容し、芋虫から蝶へと羽化を遂げなければなりません。そして、人生の美を高め、自然と芸術とを通して生きなければなりません。制圧したり支配したりするのではなく、協力によって、家族またはコミュニティを結合させていく必要があるでしょう。
(ノボ・カリプソ)
ノボ・カリプソ(GNOBO CALYPSO)さんは、アリゾナ州セドナ郊外在住のミスティカル数秘術士。30年以上にわたりミスティカル数秘術の神聖な叡智を人々と分かちあっています。
ノボ・カリプソ 著/小松原さおり 訳
定価 3,014円(税込)
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